─ 思考を止めた人たちへ向けた、やさしい罠
「ホワイト案件」。
この言葉を見て、
少しでも「楽そう」「安全そう」と思ったなら、
その時点で、この文章はあなたに関係があります。
なぜなら今、この言葉は
犯罪の入り口として使われているからです。
「ホワイト案件」の正体は、仕事じゃない
SNSで出回っている「ホワイト案件」は、
実際にはこんな言葉とセットで使われます。
- 荷物を運ぶだけ
- 指示通りにするだけ
- 誰でもできる
- 即金
- リスクなし
でも、その中身は
- 強盗の実行役
- 詐欺のお金を受け取る係
- 犯罪グループの運び屋
です。
名前はホワイト。 中身はブラック。
これは偶然ではありません。
そう呼ぶ理由があるのです。
なぜ、人はこんな言葉を信じてしまうのか
理由はシンプルです。人はもう、
考える体力を失いかけているからです。
- すぐ答えがほしい
- 失敗したくない
- 遠回りしたくない
この気持ちは、弱さではありません。
むしろ、今の社会では「普通」です。
でも、その結果として
人はこうなります。
- 調べない
- 比べない
- 考えない
代わりに、
ラベルだけを見る。
「ホワイト」というラベルが持つ力
「ホワイト」という言葉は、
もともと「クリーン」「安全」「正しい」という
イメージを持っています。
だから、
- ホワイト企業
- ホワイトな職場
- ホワイト案件
と書かれているだけで、
中身を見なくても
「大丈夫そう」と感じてしまう。
これは、だまされているというより、
思考を外注している状態です。
自分で判断する代わりに、
言葉に判断を任せている。
ビジネスの現場でも、同じことが起きる
この構造は、
SNSの犯罪募集だけの話ではありません。
デジタルマーケティングの仕事でも、
「これ、ホワイト案件だから」
という言い方を聞くことがあります。
でも正直、 その言葉はかなり危うい。
皮肉のつもりでも、
それはこう言っているのと同じです。
- 中身は深く考えていません
- ラベルで判断しています
- 思考停止しています
ビジネスで使うべきなのは、
「ホワイト」という雑な安心感ではなく、
- リスクが低い
- 構造的にWin-Win
- 負荷と対価のバランスが取れている
といった、
考えた結果としての言葉です。
言葉が雑になると、仕事も雑になります。
社会は、どんどん「軽く」なっている
今の社会では、
- ファスト映画
- 要約動画
- 見出しだけ読むニュース
が当たり前になっています。
深く考えるより、
早く分かった気になる方が楽だからです。
でも、その癖が続くと、
「怪しいかどうか」を見抜く力は
確実に弱くなります。
考えない人は、操作しやすい。
これは陰謀論ではありません。
ただの構造です。
「リスク不感症」という病気
「ホワイト案件」に引っかかる人は、
バカだからではありません。
むしろ、
真面目で、急いでいて、疲れている人です。
問題は、
危険を感じるセンサーが鈍くなっていること。
これを社会学では、
「リスク不感症」と呼びます。
- 危ない話が、普通に見える
- ヤバい言葉が、軽く感じる
- 一線を越える感覚が、薄れる
その結果、
人生を壊す選択を
「まあ、いいか」でしてしまう。
白い言葉ほど、立ち止まれ
本当に安全なものは、
「安全です」と連呼しません。
本当に簡単な仕事は、知らない人をSNSで集めません。
疑うことは、性格が悪いことではありません。
それは、自分を守る知性です。
立ち止まる人は、遅い人ではありません。
壊れにくい人です。
余談:ホワイト餃子の話
ちなみに、私の地元には
「ホワイト餃子」という有名な餃子があります。
名前はホワイト。
でも、見た目は茶色。
しっかり揚がっています。
でもこれは、
中身が分かった上で食べるから問題ありません。
ギャップがあること自体は、
悪ではないのです。
最後に
問題なのは、
中身を見ずに信じることです。
白い言葉は、
とてもきれいに見えます。
だからこそ、
一歩だけ距離を取ってください。
餃子も、仕事も、人生も。
色じゃなくて、中身を見るために。
